瑠璃は唯恵を待っていた 「吉野君っ!」 瑠璃は唯恵の胸に勢いよくとびこんだ。 唯恵は瑠璃に、ある魔をその夢に閉じ込めてほしいと頼んだ。 レンは他の魔とは違い、人には危害を与えていなかったが、 魔だというだけで夢獄に葬ることになった。 瑠璃は唯恵から、夢操の術を教わり、レンの力を操れるようになっていた。 レンの力は、他人の気持ちを視たり、他人の気持ちを少し操れたり、攻撃には適さない無害な力だった。 だが、その力は、レンの主である魔を呼び寄せてしまった。 吸血鬼。 レンは吸血鬼の使い魔だった。 レンの主である吸血鬼が瑠璃の血を吸った。 瑠璃は吸血鬼の力を与えられ、夢隠の術を破った。 夢獄の術式には夢隠の術が含まれている。 夢の中でレンと会う瑠璃。 そして、レンは瑠璃から夢がなんなのかを悟った。 それからレンは現実と夢を行き来することができるようになった。 瑠璃以外の夢にも入れるようになった。 だが、夢獄をしている者の夢には入らないようにしていた。 また、瑠璃とレンは周りの人にはレンが夢の外に出られることを隠していた。